☆☆ OFF ☆☆

 私の釣り方は提灯釣りである。せっかちな性格が出ているのだろうがどうもこの釣り方が私には向いている様だ。
 当初、渓流釣りを始めたときはこの釣り方しかないと思っていたが、釣会のメンバーはあまり提灯釣りをしていない。それではと思い仕掛けを長くして試してみるがどうもやりづらい。すぐに針をひっかけ地球釣りをしてみたり、移動するときには糸を絡ませてしまう。それになんといっても合わせが難しい。
 そんなこんなで、結局提灯釣りにしてしまっている。前と違ったのは仕掛けは多少長くなり、重りを重くしてある。以前、2B・3Bと使っていた時は波を見て流していたが重くするに連れて流れだけに取られている様な気がする。
 昨シーズンず−と気にかけていた事を今シーズン何とか答えをだしたいな−などとオフに妄想している毎日です。
さて私が渓流釣りを初めて6・7年になりここ最近はオフでも落ち着ける様になったが、当初は何をしていいのか分からず、右往左往していた様な気がする。渓が見えるのである。岩魚が呼んでいるのである。渓流誌を買いあさり何度も読み返して過ごしていた。それでも、渓への思いはつのるばかりである。そんな時に仲間が釣りの本を持ってきた。小説とはいっても短縮集であるが、勿論夢中になって読みふけった。2冊・・3冊。当時、本屋さんには在庫していない種類だったので取り寄せである。まだか、まだこないのか毎日本屋さんからの電話を待っていた記憶がある。
 おもしろかった、本当にオモシロかった。その本には数限りない幻想と妄想の世界があった。人面魚のくだりを読んだ時はゾッとした、もし自分が釣ってしまったら・・・・・・。
 本をひと通り読みおわるとなぜかホットして頭の中が真っ白になった。それからである、オフを待てる様になったのは。世の中には自分以上の釣りバカがいると思い安心感を覚えたのではなかったろうか、今思い起こして見るとそんな出合いもあったな−と感慨にふける思いである。しかし、その後、自分のオフを見つけていません。やってみようと思うがなかなか実行出来ないのが世の常で、私も例外にもれません。
 貴男はいかがですか、もし一歩踏み出す勇気のない方がいましたら、一緒にやってみませんか、アイデアと人材を募集しています。

1995  OFF   渓のヒマ三郎

   
     
  朝日俣沢鱒止めの滝
   
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