2000/11/26
『赤い兵馬俑』吉野光 作品社 2000/11
今日は天気良し しかし11/23ほどではなく月山見えない。
この作者も初物です。60歳こえた美術の先生なのでどうかなと思ったのですが買ってしまいました。
文体・文調に格調の高さを感じさせる小説でした。ということはあまり若い人向けではないということに通じるのかもしれません。
とあるサロンのマダムが中国人により暗殺される。そのマダムのパトロンは高名な『赤い自由主義者』と称される老政治家であった。
殺害理由・背景がマダムの幼馴染の大学教授によって解き明かされていく。
西安の始皇帝の兵馬俑より古い春秋時代のものが物的主人公。新疆ウイグル地区で戦前に発見されたもので、それが本物でも偽物でもその事実は漢人至上主義の中国政府にとって隠し通さなければいけないものであった。
『情緒』『情念』とかにより人間の行動は作られていくという抽象的な観念から書かれています。
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