2001/02/05
『スピカ』高嶋哲夫
世界最大の原子力発電所が富山に建設され、その開所式直後に何者かに襲撃され占拠されてしまいます。機動隊や自衛隊が奪還しようと襲撃しますがことごとく失敗。核を人質にした政治交渉。地球は滅亡してしまうのか。打つ手を失った内閣に最後の一手が提案され、自衛隊の精鋭部隊と共に主人公が敵陣に向かう。
ストーリー性、スピード感は、けっこういけました。
著者は、原発の従業員から作者に転身した人だそうで、原子力発電について細かに描写してくれていますが実際テレビとかで図で説明を見ないと私には難しすぎてピンとこないのであります。
こういったアクション活劇には必ずと言っていいほど政界の黒幕たる老人が関与していますが、そういった方の存在がまったく考えられない時代になったら小説家の人たちは困ってしまうのではないかななどと思う今日このごろであります。
前作『イントゥルーダー』もけっこういけた覚えがあります。
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