2001/01/03
『夢の中の魚』五條瑛 集英社 \1700
2000/12
前作『プラチナビーズ』『スリーアゲーツ』は、自衛隊、CIA、北朝鮮工作員、などがどんどん出てくる家主好みの内容だったので、天気が悪かったら1月3日に読む本として買いました。不幸なことに天気悪かったので読書日になってしまいました。天気が良かったら笹谷か白鷹山に登ろうと思っていました。
前作は主題がハッキリしていてそれを直線的に追いかけていくサスペンスタッチだったのですが、これは読んでも読んでもなんとなくボンヤリした感じ。日韓漁業協定がメインテーマにはなっているのですが、韓国情報員の内面やら情報収集のテクニックなどが書かれていきます。
恥ずかしい話、読み終わってから判ったのですが、複数の短編をつないで小説にしたものだったのであります。しかし、じゅうぶん一つの物語としても読み応えはありました。前作2作に比べると随分幅ひろく叙情的にゆったりした文章を書くようになったと思いました。多分次の作品はもっともっとおもしろいのではないかと楽しみであります。
|