山形そば黄門漫遊記36

「御隠居、そばの付き合わせというか、天ぷらじゃなくって鰊がよくありますよねぇ。あれって硬いのから軟らかいのまでいろいろあって、何回かいただきましたが、よく聞く”京にしん”ってどれなのかちっとも分からないんですよ。もっとも、どれでも美味しくいただきましたがね」

「一般に”にしんそば”といえば、温かいそばにやや硬めのにしんが乗っているようで、どれがどうだなんていう定義はなかなかできないようですし、実際に京都の人に聞いた時は、『ほんなものどれかてええんやないか、そう思うて食ったらそれでええのや』と言われましてな、京都にもいろいろあるんでしょう。念のため大家さんとこのコンピュータでインターネットにつないで検索してみたら、一件だけ”京都名物味付けにしんの姿煮”というのがありました。今度買ってみましょうか。」

「要するに、お品書きに”京にしん”と書いてあるのがそうだということなんでしょうかねぇ」

てな感じで、分かったような分かんないような話ですが、その店その店の味があるようで、人によっては楽しみの一つになっているようです。

 さて、本題に戻りまして京は、いや今日は東根の草宿(くさどまり)というそば屋に参りました。

 割と新しい方の店ですが(違ったらごめんなさい)、石臼で粉を挽くというのがうけて、よく話にでてくる店です。
 この店のメニューに”京にしん”というのがあり、よぉーく煮込んだ?硬めのやつがでてきます。ビールの受けには大変グーです。
 そばは上々、太めで艶やかな奴が出てきます。歯ごたえが強くそばの香りがはじけるような感じです。
一見、長井のかく長のそばに似ている気がします。
 大盛りを頼むと2枚盛りだそうで、かなりボリュームがあります。そもそもが余所より多いくらいですので、小食の人は残さないように注意しましょう。にしんもそうですが、天ぷらも大変上等で、注文する人が結構おられます。

 問題は場所なんですが、結構分かりにくく困ります。簡単に言うと東根市内の旧13号線より太い通りで2本東側、東根工業高校の十字路を東進し次の交差点を左折してちょっと行った所にある十字路の北西の角。
 目立つはずの看板があるんだけれど、意外と見落とすアホが多い、私もそのアホの一人でした。まず、行ってらっしゃいませ。

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