山形そば黄門漫遊記41

 知らん顔してやってても”山形駅前クラブ”ってなんだぁー?!というお尋ねが増えてきました。
 でも、そんなことはどうでもいいことなのでここで説明なんかする気は全くありません。どうしてもという方はその名の通り山形駅前で聞き歩くといいと思います。運が良ければ最初に聞いたお店なんかで分かるかも知れませんし、まぁ1時間も聞き歩けば分かると思います。

 さて、今年も新そばの季節がやって参りました。どこのお店に行ってもそれぞれの粉屋なんかで配っている「新そば」のポスターなんかが目につくようなりました。

 近年、山形もそばの作付け面積が増えてきて、『地元産』を売り物にする店が目立つようになりました。一般に山形のそばは美味しいのですが、やっぱりいろいろあるようで、そばなんて何の手もかからないし、荒れ地にでも簡単に育つ雑穀と思っていたら、とんでもないんだそうです。そんなに簡単に『おいしいそばの畑』にはならないんだそうです。
 減反の田んぼがそば畑になっている光景が目立つようになったと前に書きましたが、一丁前のそば畑になるにはそれなりの手間も暇もかかるんだそうで、自前のそば粉をうたっている店は大変な苦労をしているんだそうです。

 新庄から国道47号線に入ってほんの数分酒田方面へ進んだ道路沿いに、あさ沼というそば屋があります。わりと新しい店ですが、結構気合いが入っています。なんでも大蔵村のそばを使い、毎日その日の分の粉を挽くんだそうです。

 大蔵村といいますと「山の中の寒村」といったら失礼かも知れませんが、その他表現のしようがないそんなところです。雪はとにかく滅茶苦茶多く、5〜6メートルは降るでしょう。山形県内の人は、村の名前よりも『肘折温泉』の方が有名かも知れません。
 前に書いた大石田の次年子みたいなもんですが、それだけにそばにとっては大変良いところなのかも知れません。大蔵の町中にも美味しいそば屋がありますが、別の機会に譲って話を戻します。

 その日に挽くというだけあって、良い香りのそばが出てきます。
 見かけは例の北郡の透き通るような感じで、そばの皮の破片?が混じっているそばです。北郡のそばではやや細目の方かも知れませんが、歯ごたえは十分あります。おかずが少々ついてきますので、運転の心配の無い方はお酒を少しいただいてからでも良いでしょうが、なんといってもその日に粉を挽くからでしょうか香りがいいので、そば湯が「うめぇのぉー」

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