山形そば黄門漫遊記57
町なかの有名なそば屋に久しぶりに行って、ビールを頼んだら余所よりズーット体裁のいい皿に3種類のお新香なんかを載せて出してくれました。さすがは老舗、山形のそば屋、高い高いと文句を言ってはいるけれど、これはサービスいいなぁと感心したのでした。が、なんと300円の付き出しだったとのことで、情けなくってホントにガッカリしました。気分悪いったらありゃしない。まるで飲み屋、人気がでるとこうなるんでしょうかなぁ。うっかりお酒も頼めなくなってしまいました。
まぁこれ以上感情任せの文句ばかり書いていると、やがて大家さんの検閲に引っかかって叱られますので話を戻します。山形のメインストリート、七日町通りの2本東側に近江屋というそば屋があります。そばの表現に太い細い、やわらかいかたいなどという表現がありますが、短さではNo.1ではないでしょうか。箸で長々引っ張り上げることなんてまずあり得ないし、薄ぺったらこい(平べったい≧きしめんの薄い感じ)ときたもんだから一回食べたらまず忘れない。
クラシックな店構えの中に入るとお蔵の入り口が迫ってくる。お蔵に入ると座敷なんですが、町中で風通しが良くなさそうなので、土間(実際は土ではない)風の椅子席に座りますが、空いていれば他の方もそうするのが多いようです。あまり行く機会がないので分かりませんが、人数が多い時は中が良いのかも知れません。短くて薄いそばのせい?で茹で時間が短くて済むのでしょうか、そばはわりとすんなり出てきます。これが何と言っても一番いいと言う人が結構おられるようです。さて、普通そばの味というか香りというものは鼻で感じる、例えばそばを皿やざるの上でたぐった時なんかがそうなんですが、ここの店の場合どうも舌で感じるような気がします。先日一緒に行った人も、「どっか余所と違うね」と言っていました。 好みですから何とも言えませんが、そうなのかも知れません。余談ですが、私は目で味や香りが感じられるそばが一番好きです。
場所なんですが、あんまりうまく説明出来ません。車で来るには七日町通りの2本東側の道ですから、たとえば駅前通りを東に上ってきて、十日町を過ぎて二本目を左折、北進する一方通行の道路を400mくらい進んだ左側、看板がありますのでわかるでしょう。
町中の案内って以外と面倒なもんです。城下町の名残りでしょうか、昔からの道は素直じゃないのが結構多いもんです。もっとも、もう少しすると近くに東西の太い道が出来るようですので、今しばらくの辛抱、辛抱。