山形そば黄門漫遊記31

 なんの因果か、待つのが嫌でもう来ないだろうと思っていた七兵衛に来てしまった。なんのことはないわらぐちが休みだったので、久しぶりだったし覚悟を決めて来ただけ。

 かれこれ2年ぶり近くなるでしょうか、それでなくても混んでいたのにアホなテレビがおもしろ半分放送したものだからもう全てぶち壊し!車の置き場所に困るし、おかずはお決まりのものがほとんどになってしまうし、第一待ちが長すぎて疲れてしまうか酔っぱらってしまう。しょうがないから「もういいや、いつか暇になったらまた来よう」なんてことで、トンと足が向かなくなっていたのでありました。

 平日ということもあったし、1時を回っていたこともありましたので、密かに期待していったのでありましたが、なななんと待つことたったの20分。ビール一本飲み終わるとすぐに順番が来たのであります。一時間半とか二時間とか待たされて、ただひたすら他人のおかわりそばを見送っていたことが信じられないくらいであります。

 ところでそば屋に行って注文して待っているうちに、先に食べ始めている人がおかわりと言うと、やっと自分の番だと思っていたそばが、後からおかわり注文した人に行ってしまいガッカリしてしまったことありませんか。これはそばやの理屈で、「さっさと食って帰ってもらわねど、次の人がいつになっても座らんねどれ」ということだそうで、少なくなりましたがこの方式をとっているところがまだあります。もっともメチャメチャはやる店でないとこんな事やってもしょうがないことなのですが、「食べ始めてからは、なるべく中断をさせないで美味しく腹一杯食べていただくため」という意味もあるようでして、何となく納得せざるを得ないことであります。
 以前ぞろぞろと来たときに、文句を言って若い姉さんにたしなめられた八兵衛さんが、今じゃ得意になって他人に講釈いたしておりますです、はい。

 さて、例によって大根おろし汁がでてきます。おろし方なのでしょうが何時行っても辛いやつが出てきます。大根の質だという人もいますがよく分かりません。それでなくとも山形のそばは、たれをつけすぎて香りが分からなくなると言われているのにこれで完璧です。
 でも、これって美味いんですよねぇ、ホントに。ちゃんとそばの香りも味もするんですよねぇ。食べたこと無い人は分かんないでしょうけれど。

 土日や休日は知りませんが、平日はお昼をちょっとずらすと、よくなったようです。
 そばのメッカ大石田から次年子へは標識頼りに、あとはちょっと聞けばバッチリです。昔は雪で部落が孤立してしまい、子供が産まれても次の年にならないと届け出をできなかった所も、そばのお陰(?)で冬でも除雪されるようになってます。
 店に入るときは、番号札をとって「何番、何人」と言って下さいよ。

漫遊記32へ漫遊記30へJMCYホームへ