山形そば黄門漫遊記54

 山形駅前のデパートのある交差点を北(駅を背にして左)に折れてズウーッと行くと、まっすぐな道が7〜800m続き、左手に昔のお城の大手門を見てさらに進むと左にややカーブすることになります。そのあたりで右手を見ると羽前屋というそば屋を見つけることができます。ちょいと昔はろくに車も通らない道沿いに、中華そばと書いた赤く大きな提灯を下げたありふれた食堂(ラーメン屋)で、今もすぐ側にありますがみどり屋とならんで商売をやっていた、と記憶してます。いつの間にかそば屋が看板になって、町中ではメジャーな方になっていますが、相変わらずラーメンを食べに来る人も多く、私なんかも3回のうち2回はラーメンを注文します。前出のみどり屋と比べて、そばは問題になりませんがラーメンは好き好きです。いずれにしてもどこか懐かしい味のするラーメンで、中華そばという呼び方があうようです。

 ところで、そば屋は相席が当たり前なんですが、田舎者は恥ずかしがり屋でなかなかうまくいきません。4人用テーブルが10あっても各テーブルに2人程度で、待っている人あり、帰る人あり、なんとももったいない風景がよく見られます。この点羽前屋の机はチョット横長で相席という感じを持たずにすんなり座れるのが良いのです。考えてやったのか、たまたまそうなったのかは知りませんが、余所もまねるべきことかと存じます。

 そんな意味では板そばというのは場所ばっかしとって、店にもよりますが問題児なのかも知れません。皿盛りや鉢盛りの方が合理的かと思いますし、前に書いた蝋燭庵のように、いっそ机の幅を狭くして外向きにしますと、2〜3人連れくらいはその方がゆっくりするかも知れません。それぞれの店のそれぞれの気配りなんかもいいもんです。

 さて、ここのそばはやや太めだがいわゆる万人向け、味も香りももちろんのこと、そば屋の雰囲気も十分あって初めてきた人も納得、ナットク。盛り方も小盛りから数人向けの大板まできめ細かに配慮されているので、子供や年寄りが食べ残すなんてこともあんまり見かけることはありません・・・・これってとっても大事なことで、食べ残しを見かけるってことは気分よくないものなんです。

 町中だけに駐車場がせまくって、あんまり台数がおけないのが難点だが、休み時間なしでやっているので、かなり遅い昼食になってもありつけます。誉めてばっかりいますが、実際ラーメンだっておいしいんだから当然でしょう。
 でも、おばちゃん、もぅ少し愛想ねぇかなぁ・・と言うのは私だけでしょうか。

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