山形そば黄門漫遊記63
昨日の夜、駅前のやながわへ行ったら、「八っつあん、今日から新そばだよ」ってお兄ちゃんが教えてくれました。こういう時は出来が良い時、何たってあんたこのそば屋が向こうから言ってくるなんて、まず滅多にないことなんですよ。思わず「ラッキー」と言うわけであります、はい、もちろん注文は「もり」以外ありません。
そういえば山形そばもいよいよシーズン開幕!これから3月くらいまでがまさに旬。寒ざらしとか、雪そばとか一般人にはあんまり関係のないものも出回りますが、あんまり気にしないでマイペースで、今季もたっぷり戴こうと存じます。山形の西蔵王高原に、今年も一件そば屋が出来ました。大山桜といいまして、その名の由来とかなんとかは行けば分かりますので興味のある方は勝手にしてください。ただ、この辺りは結構歴史があるそうでして、山は竜山(龍山とか滝山とか瀧山とか霊山とか書く人が居ます)といいまして、かつては三百もの坊があった聖地?だったそうです。それに大家さん(日本マイコンセンター山形)ところの社長さんのお父上が国文学者で、その大山桜の辺りに、西行法師の歌碑を建てられたりなさってましたので、何か無縁ではないような気がしています。
さて、このそばやは地元西蔵王産のそばを使っているのだそうで、それが受けたのか新しいわりに人気になっています。もっとも元は粉屋だったそうですから当然かも知れません。そのせいでしょうけれど、メニューには季節限定で寒ざらしそばというのがありますので、お好きな方は時期を尋ねて行かれて見てはいかがでしょうか。
山形のそば屋では珍しく、2〜3人のとっても若いお姉さん(お嬢さん)が注文とってそばを運んできます。あんまりないことなので、何か新鮮でいい感じがします。時間の問題でしょうが、早く風景に馴染んでほしい店と思います。さて前にも申し上げましたが、そばの花を見たいとすれば、山形近辺ではこの辺りが一番ではないかと思います。夏から秋にかけての高原に白い花が咲く景色は香りさえ飛んでくるようでたいへん爽やかなものです。植え方が雑ですので、畑なのか勝手に咲いているのか分からないところがありますが、たかがそばと言わずに眺めてやってください。
東山形から西蔵王高原ラインにのってしばらく行くと、右手にテレビ塔が見えてきます。以前書いた三百坊に曲がるところをまっすぐ行って、左側に看板がありますので誰でも分かると思います。有料道路なんですが蔵王へ抜けようとしなければお金はかかりませんのでご安心下さい。