山形そば黄門漫遊記82

 春未だ浅い3月のある日、慈恩寺のすぐ近くに最近開いたそば屋があるよとの噂をたずねて、またも物好きがノコノコそしてゾロゾロ。

「どごだがわがてんだがぁ (場所は分かっているんですか)
「こごらだてきいっだんだげど、はじめでだもしゃねっだなぁ(この辺だと聞きましたが、なにせ初めてなんでよく分かりません)
「ほだなでわがらねず、ちゃんときがんなねったなぁ(そんなことでは駄目でしょう、しっかり聞いてもらわないと困りますよ)
「車とめっから、おっで、おまえ帰れは、うるさくてしょない(車止めますから、降りてあなたは帰りなさい、うるさくてしょうがない)
「あほれ、はだめえできたどれ、こんでいいんだけどれ(あっ、あそこに旗が見えてきました、これでよかったんですねぇ)

 何とか仲間割れ寸前で旗に導かれてやってきたのが東光坊というそばや。要するに慈恩寺に行くべく進み、橋を渡ってあとは道案内と旗を頼りに進むだけ。やや狭い道をソロソロのぼっていきますと、程なく着くはずです。

 一見普通の農家の納屋の上と言ったら怒られるのでしょうか、中に開店時の記念写真がありましたので、気合いを入れて作ったのでしょう。壁にいろんなものを貼ったり飾ったりするのが山形のそばやでは普通ですが、中に認定書というのがあったので思わず見てしまいましいた。なんと柳川のそば仙人のものでした。あぁあそこで修行したのかと変に納得します。

 ところで、この柳川はあのやながわとは違います。大江町の山奥、ちょっと前なら吉幾三が泣いて喜ぶ「おらの村にはなんにもねぇ」と言って大げさでない、まぁすばらしい自然しかない所です。
 話は東光坊は戻ります。この日はあまり良い印象はありませんでした。パートさんが休みで、待たされ過ぎましたし、、、、じゃぁなんで書くのかというとそれこそよく分からないのですが、待ち時間に出た漬け物や、おひたしがビールの友にグーだったのと、お茶菓子にどこでも売っていそうな豆菓子がボロッと置いてあったのですが、割とおいしいやつでした。
 ということで後日もう一回出かけてみましたが、今度はお手伝いの人もちゃんとおりまして、そばもすんなり出てきましたのでゆっくりいただくことができました。まず行ってござっしゃい。私もまた行ってみますので。んでもかぁちゃん、キクラゲなんか出すなず、きのこはだめだず!んまぐないず!

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